2026年09月10日
このたび、日本第一珪素株式会社が稲殻由来シリカ(Rice Husk-derived Silica:RHS)を提供し、熊本大学との共同研究として進めてきた研究成果が、英国王立化学会(Royal Society of Chemistry:RSC)の学術誌「Materials Advances」に掲載されました。
本研究では、稲殻由来シリカ(RHS)を薬物担体として用い、代表的なメソポーラスシリカであるMCM-41およびSBA-15と比較しながら、キニーネの吸着・担持および放出挙動について検討しました。
研究の結果、RHSはMCM-41と比較してBET比表面積が大幅に小さいにもかかわらず、研究条件下において高いキニーネ担持特性を示しました。
この結果から、RHSの薬物担持特性は比表面積だけでは説明できず、細孔へのアクセス性や表面特性など、複数の材料特性が関与している可能性が示唆されました。
また、RHSに担持されたキニーネは、異なるpH環境において異なる放出挙動を示しました。これらの結果は、稲殻由来シリカの材料特性をさらに理解するうえで、重要な基礎的知見となります。
今後の研究について
今回の研究を一つの出発点として、今後は以下のような研究を通じて、稲殻由来シリカの材料としての可能性をさらに探究していく予定です。
*RHSにおける薬物吸着メカニズムのさらなる解明
*異なる分子を用いた担持・放出特性の検討
*より実際の消化管環境を想定した放出評価
*生体適合性に関する基礎研究 など
日本第一珪素株式会社では、稲殻という農業資源から生まれるシリカの可能性を、科学的な視点から継続的に研究してまいります。
稲殻から生まれたシリカの可能性を、科学的に。
論文情報
掲載誌
Materials Advances
Royal Society of Chemistry
論文タイトル
Sustainable rice husk-derived silica for quinine loading and controlled release: comparison with MCM-41 and SBA-15
DOI
10.1039/D6MA00527F
掲載論文
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